2014年10月22日水曜日

マザーテレサは言った。
「たとえ、人生の99%が不幸であったとしても、
最後の1%が幸せならば、その人の人生は幸せなものに変わる」と。

そんなマザーテレサの言葉をこの国で実現させようと
「抱きしめて看取る」実践して来たひとりの女性がいる。

看取り士・柴田久美子さん。
最後の1%を満ち足りた瞬間にする為に
これまで何十人もの命を、その腕に抱いて看取って来られた。

臨終の時、人生のクライマックス、
そこでいったい何が起きているのか
死に行く人を見つめ続けて来た柴田さんは言う。

その人がそれまでの人生で蓄えて来た「生命のエネルギー」がバトンタッチされる瞬間。

たとえ瞳孔が開き、心拍停止の状態にあっても 
その体を抱きしめることで、未だ残る確かな温りを、自分の手に移しながら
大きなエネルギーをいただくのだと。

ちゃんと看取ることが出来ると、旅立つ人との間に信頼関係が結ばれ、
それは肉体を離れても尚つ、消えることなく
むしろ、より深い絆となって、残された者に勇気や希望、安心感を与えてくれる。

見取りで本当に救われるのは、 看取った本人であろう。