2013年12月27日金曜日

少食は世界を救う


毎日、たった一杯の青汁だけで既に17年間も生き続けていらっしゃる鍼灸師の
森美智代さん。

この方の本は、特別に新しいことを書いているわけではないように思う

極々当たり前の、自然な生き方を思い出させてくれる一冊。

読み終えて満腹状態になる。

あぁ、やっぱりそんなに食べる必要はないんだ。

3・11の震災以降、私は一日三食摂るのを止めて、一日二食か一食にしている。

肉は滅多に食べない。生野菜が中心。牛乳を豆乳に変えた。

放射線のことだけではなく、

被災地で配給される食料が一日バナナ一本とおにぎりだけという

現状の人達がいる中で、また計画停電があったりして、

何だか、食生活を見直すきっかけになった。

ちょうど震災の1ヶ月前に、「買ってはいけない」の著者・船瀬俊介さんと会い

食べない工夫をすることの意義深さを知った。

実際に船瀬先生は一日1.5食の生活をしていらした。

環境問題、食料問題を考えても、皆が小食になることがひとつの解決策になると実感した。

また、少食にすることで体調は良くなるし、頭が冴えるし、食費も減る、残飯も出ない

食事の回数が減ると、その時間を別のことに使える。

生理学的にも、消化・吸収に費やされていたエネルギーが、食べないことによって他のことに回される。

細胞の再生、修復、若返り・・・

胃腸を休ませてあげる為にも、食べない方がいいと思った。

森先生は17年間、青汁だけでも、ガリガリに痩せているわけではない。

鍼灸師としてバリバリ働いて、沢山の患者さんから感謝されている。

私は思う。人の体を施術してあげることで、エネルギーをもらっているのではないかと

治すのではなく、本来の状態に戻す手伝いをしているという森さん。

人が本来の姿に帰って行く様子を見ながら、目に見えない栄養を摂っているような、

また、患者さんたちに感謝されて、満腹感を得ているのではなかろうかと。

私は森先生のように青汁一杯の生活は出来そうもないけれど、

何にでも感謝して食べることを徹底しようと思った。

多いから感謝ではなく、少なくても感謝だし、

結局、感謝を食べる。

実際「ありがとう、ありがとう」と言っていると、何だかそれだけでお腹がいっぱいになる。

出版記念講演会の事前に森先生と連絡を取り合っていたのだが、

講演会当日が主人の命日と知ると「ご主人とご一緒にいらして下さい」とのメッセージ。

驚いたのは、森先生の講演会中に流れた映像の中に理化学研究所の辨野先生が登場した事。

辨野先生と主人は理化学研究所で一緒に腸内細菌の研究をしていたので

「あぁ、生きていたら主人はこの場で何と言っただろう・・・」と想像してみた。

目をつむってリアルにイメージしていたら、

私の左側が暖かくなってきて、ジンジンしびれてきた。

ふと左側を向いたら、満席の会場で何故か私の左側だけが空席になり、

先ほどまで、隣に人が座っていたはずなのに、ずっと空席のまま終演した。

主人が左側の席に座って、一緒に講演を聞いているような感覚があった。

終演後、楽屋の森先生にそのことを報告しに行くと

こちら側の興奮を、遠くを見つめるような眼差しで、にこにこ笑いながら見ていらっしゃった。